円環少女 ‐サークリットガール‐ ①バベル再臨

  • 動機

二巻の背の紹介の「己の《正義》を貫く為」っていう文と、現代世界が舞台のされ竜みたいな小難しい魔法モノだったから。あと“地獄”の設定が珍しいっつうか見ない感じのものだったから確かめようと。あと表紙がロリだしさ?

  • 内容

っこっここぴぺ

幾千もの魔法世界から「地獄」と呼ばれ最も忌み嫌われた場所―地球。なぜなら、本来自然なはずの魔法現象を消滅させてしまう恐るべき力を、人類だけが持っているからだった。
元の世界で犯した罪のため「地獄」に堕とされた一人の少女魔導師・鴉木メイゼル。彼女の受けた刑罰は、「地獄」で敵対魔導師100人を倒すこと―。
「円環大系」の使い手が、誰も成し得たことの無い過酷な運命に立ち向かう!灼熱のウィザーズバトル開幕。

この紹介文だけで買ったしまったと言っても過言ではないくらいこういうのが好きだからー。



印象:すっげえ読み辛ぇ。



私が誰かに「この本どうだった?」って聞かれたら絶対こう答えるであろう答えでしたよ。
途中から緩和されてくるものの最初の方とかなんにも舞台とか解んないままいきなり魔術体系うんぬん言われても訳が分からなくなりそうです。っていうかなりました。
あと改行とか各話の纏まり間の空白っつうかがかなり分かりづらかったです。前の文章の続きかと思ってたら場面が違っていたり。これがプロの技ってやつでしょうか。


とまぁ否定的なことを先に書きましたが印象がそれだけ強かっただけです。


舞台設定とかは、私がこれまで見てきた現代を舞台にするこの手の異能モノは「一般人から異能の力を見れなくする、気にさせない」何か*1が登場するんですけど、その設定が上手いっつうかなんていうか。
「数多の魔法世界の中で、私達のこの地球という世界は地獄と呼ばれる、何故なら本来自然なはずの魔法現象を消滅させてしまう恐るべき力を、この世界の人類だけが持っているからだった」
っていう。一般人が無力な存在として書かれるのではなく、本来強者として書かれるはずの魔法使い達の恐怖の対象になるっていうのは新鮮な感じがしました。その魔法消去能力の為、この世界は地獄と呼ばれ人々は『悪鬼(デーモン)』と蔑まれ恐怖の対象になるとかね。もうねその設定だけでハァハァするね。
まぁ新鮮な感じがしました。その設定をちゃんと活用してていい感じです。


主役となる魔法が「魔力型魔術」「索引型魔術」に分かれて、そこからまた「〜体系」っていう各成り立ちと特性が違う魔術体系に分岐していくっつう感じ。 〜に魔力を見出すのは○○体系。みたいな。
その設定がまたこう理屈っぽい感じでイイ。「かたちが同じものは同一存在である」とか「〜を剣と定義云々」とか大好きだね。
でも理屈っぽ過ぎるところもあってよくわかんない感じになるところもありました。っていうか私のチンケな脳みそでは理解しきれません。


っていうか設定が多いので全部に突っ込んでくのは無理でしゅ。あとは自分で嫁。


あー話の内容は、適当に小学校で教師と女子小学生ヒロインがドタバタいちゃいちゃしたり、その主人公の似非小学校教師と円環体系刻印魔術師のロリサドヒロインその1とその他ヒロインその2の友人の協会の魔術師とかが、力を利用する為に連れ去られた強大な能力を持つヒロインその2を助けにいったりする話。
敵側の人たちにも色々あるんだけど、その色々の話が短いっぽかったのでイマイチ敵側に感情移入し難くて、感動のシーンもイマイチな感じに見えました。私は。



浅井ラボさんの「されど罪人は竜と踊る」っぽくない?と此処まで書いてて、というか読んでた最中も思ったんですが、なんか下読みとかやってらしたみたいですね。いや似てるからどうだってわけじゃないんですけどね。知ってる人にはされ竜っぽいって言えば良いしね。

  • キャラ

わざわざ作るくらいに多い。っつうか書きたい。


・武原仁
 おそらく主人公であろうっつう似非教師。超カッコイイ。
格好良い主人公はおじさん大好きだからさぁ。どうカッチョイイかは結構なネタバレなので本屋で買って読んで確認するんだ。先生との約束だ。
あとエロゲ主人公ばりにモテモテメンなのは何時だって僕らの冷たい方程式は揺るがないですよ?


・鴉木メイゼル
 ロリサドヒロイン。円環体系っつう雷系の魔術を使う。
あー魔術云々は置いておいて全然大丈夫です。むしろ放置で。
ツンデレっぽいですがデレ4にツン1くらいなんでほぼベタ惚れですね。たまにちょっぴり反発したりするのもステキ。っていうかサド、S。同級生の委員長の泣き顔を見て頬を上気させるとかエロス。エロス!!
ハァハァ。


あと家庭的なヒロインその2、倉本きずなとか協会所属の無表情な人とかバリバリ仕事してる主人公の幼なじみとか色々いましたが面倒になりました。適当に読んどいてください。

  • 総括

面白かったです。こういう戦闘モノを読んだのが久し振りなのに気付いて愕然としました。もっと読もう。

円環少女 (角川スニーカー文庫)

円環少女 (角川スニーカー文庫)

*1:TRPGダブルクロス」のワーディング、とある魔術の禁書目録みたいにそもそも異能が普通の舞台設定にするとか