『少女七竈と七人の可愛そうな大人』(51/120)

  • 動機

作家さん買い。あー連載に気付いてれば追いかけれてたのになぁ。

  • 感想

わたし、川村七竈十七歳はたいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった
鉄道を愛し、孤高に生きる七竈。淫乱な母は、すぐに新しい恋におちて旅に出る。親友の雪風との静かで完成された世界。だが可愛そうな大人たちの騒ぎはだんだんと七竈を巻き込んで・・・・・。

まぁそんな感じです。あと引用中の「淫乱」を「いんらん」に変えたくなってしょうがないですがあえてそのままにします。めんどうだったので。じゃあこの一文も無駄って話ですけどね。


視点がその話その話で変わる全七話+「辻斬りのように」・「五月雨のような」の九話でなりたつ話。連載でしたし視点変えるのもよかったんじゃないかと。
視点といえば、二話の「犬です」と一応白文字で書きますけど六話の「死んでもゆるせない」が川村家の飼い犬のビショップ視点で進むんですけど、非常に面白かったです。っていうかかっこいいよビショップ。いやまじで。むくむく〜の一文が超かっこいい。ハードボイルド。ごめん適当言った。


主人公の七竃の心理描写がよかったです。いつも通り。でもなんていうか「女性の心理描写」っていうのだったら母の優奈視点の「辻斬りのように」のほうが好きな感じ。「白っぽい丸」ですよ。あー後輩も少女してましたね。レズっぽいですよね。


七竃と雪風とのやりとりが微妙に古い感じの言葉遣いで、こう、違和感っていうか非現実感っていうかが出てて、あとほら「せかい」も合わさってすごくよかったです。まぁあんまり「喋ってる」って感じがしない文だったなぁって思いました。


終わりもよかったです。余韻が残る感じで。まぁ非常に面白かったです。

少女七竈と七人の可愛そうな大人

少女七竈と七人の可愛そうな大人