『六番目の小夜子』(60/120)

  • 動機

恩田陸さんの本を読もうと思ったのでデビュー作から読もうと思ったから。あとNHKでやってたドラマを思い出したのとタイトルが気に入ったから。

  • 感想

津村沙世子―とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。高校には十数年間にわたり、奇妙なゲームが受け継がれていた。三年に一度、サヨコと呼ばれる生徒が、見えざる手によって選ばれるのだ。そして今年は、「六番目のサヨコ」が誕生する年だった。学園生活、友情、恋愛。やがては失われる青春の輝きを美しい水晶に封じ込め、漆黒の恐怖で包みこんだ、伝説のデビュー作。

ミステリ:ホラー:青春=3:2:2くらいの印象でした。何気にけっこう昔のなので真新しさとかはないですけど、安心してっていうかすらすらと読んでいける感じでした。終わりは、まぁ私は微妙な感じでしたけど許容できる範囲だったのでよかったです。デビュー作ですし。って書くと偉そうですよね。


心理描写とかは視点がコロコロ変わるので少なめな気がしましたが、ツボを押さえてる気はしました。強いて言えば由紀夫の出番も描写も少ないかなぁ。あと設定的には雅子と由紀夫のほうがソレっぽいはずなのに、秋と沙代子の方がそれっぽい気が。


こう、小学校くらいに図書館で本を読んでいたような感覚になりました。面白かったというよりは、良かったって言った方がよさそうな感じでした。

六番目の小夜子 (新潮文庫)

六番目の小夜子 (新潮文庫)

『待ってて、藤森くん!』(59/120)

  • 動機

いや、なんとなく目についたので。あと買った当時はお金が有り余ってたので散財したくなったから。

  • 感想

藤森里見は待っていた。十年前、再会を誓った初恋の少女を、約束の日、約束の場所で、ただひたすら。しかし少女は現れず、待ちぼうけをくらった里見は肺炎をこじらせ一ヶ月遅れで高校に入学することに。男女比率1:9、絶大な権力を有する生徒会が存在する、私立弥生坂高等学校。元気で世話焼きな幼なじみの吉野と共に、生徒会主導の朝礼に臨んだ里見は、“三月の姫君”と呼ばれる生徒会長の指先に、十年前のさよならの時、少女に渡したオモチャの指輪を見つける。「見つけた―!」“三月の姫君”が初恋の少女と確信した里見は、制止する吉野を振り切り生徒会長に駆け寄るが、生徒会執行部“三人官女”の手によりあえなく阻止されてしまう。呆然とする里見に知らされる、弥生坂高等学校の不可思議な制度―。「里見君は、『弥生坂下克上』を知ってるかい?」

何も思いつかないときは引用でお茶を濁します。


まぁラブコメ系のライトノベルでした。なんだか最近コンシューマーにもなったつよきすとストーリーが被って被ってしょうがないんですが気のせいだと思いました。気になったら読んだらいいと思います。
全体的に普通でした。なんかギャルゲーのシナリオみたいなラノベでした。

待ってて、藤森くん! (富士見ミステリー文庫)

待ってて、藤森くん! (富士見ミステリー文庫)

『時をかける少女』(58/120)

  • 動機

なんかまた映画化されるらしいし、有名っぽいから読んでおこうかなぁと思ったから。

  • 感想

時をかける少女』『悪夢の真相』『果てしなき多元宇宙』の3つの話が入った短編集。でいいのかな。ショートショートとか読まなくなって久しいからなぁ。


どうなんだろうなぁ。SF要素とかの真新しさは昔の作品なのであんまり感じなかったんですけど、なんて言ったらいいのか。あぁ文章が好きです。昔っぽい言葉選びとかそういうのが。
あと『果てしなき多元宇宙』が一番好きです。多重世界とかその要素だけでワクワクしますよね。『時をかける少女』も『悪夢の真相』も嫌いじゃないですけど。時かけは最後の、というか真相が明かされたあとのあのシーンが好きです。甘酸っぱくて。


まぁ筒井さんの作品を読み始める足がかりにはなったし、面白かったのでよかったです。

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

『斬魔大聖デモンベイン 軍神強襲』(57/120)

  • 動機

前の機神胎動が面白かったから。あとデモンベインクトゥルーだから。

  • 感想

微妙に前回の機神胎動から続いてる話。エイダとか引き続き出てきます。あとネクロノミコン機械語写本も出てきます。
おおまかに言うとアーカムシティに火星人が攻めてきたりする話です。この時点でなにかおかしい気がしますが気にしたら駄目です。


んで登場人物の中に今までは名前だけ出てきてた覇道鋼造の息子が出てきます。ルックスとか身の上は主人公っぽいですけど大して活躍しません。むしろサブキャラっぽい役回りでした。魔術とか言わないし。
今回のマスターオブネクロノミコンの人は銀髪おかっぱの表紙の彼、エドガーでした。チンピラっぽい感じでいいと思います。最後はすごく好きな感じでした。あれはいい。エドガー好き好き。あと彼の乗るアイオーンのデザインがアズラッドのときと違ったりしてていいと思いました。戦う方法というか武器とかも違ってて。


火星人の話うんぬんとかは斬新だったので楽しめました。ラストの描写がクトゥルーっぽい感じでした。話の終わらせ方は、デモンベインの設定上はありえそうな感じだったのでいいんじゃないでしょうか。
まぁ熱い展開とかは少な目っぽい気はしましたけど、面白かったです。というかエドガーが好きです。

『初恋セクスアリス』(56/120)

  • 動機

よく見てるところで「深く考えなければいい話です」っていう感想が書いてあったので読みたくなったから。

  • 感想

普通の女子高生が夏休みに親元を離れて田舎っぽいところに行ってイケメンと会って恋に落ちる話。


期待したほどは面白くなかったですけど、まぁ、普通なんじゃないかなぁ。なんだっけ、ルビー文庫とかそういう雰囲気の本でした。私はなんか駄目でした。あと実は腹黒いだろう人がいるのがいいところだと思います。作中で黒い人だっていうのが明確に提示されないあたりが。

初恋セクスアリス (富士見ミステリー文庫)

初恋セクスアリス (富士見ミステリー文庫)

『新興宗教オモイデ教』(55/120)

  • 動機

雫の元ネタで気になったのと、筋少聴いてたら小説も読みたくなったから。

  • 感想

1カ月前に学校から消えたなつみさんは、新興宗教オモイデ教の信者になって再び僕の前に現れた。彼らは人間を発狂させるメグマ祈呪術を使い、怖るべき行為をくりかえしていた―。狂気に満ちた殺戮の世界に巻き込まれてゆく僕の恋の行方は?

いやー、まんま雫というか、雫がそのまんまこの本ですね。ある程度の違いはあるんですけど、それでも似通ってるのがよくわかるっていうか。毒電波はそのまんまメグマ祈呪術ですし。


話は普通に読める感じでした。もっと舞城みたいなスサマジイ文章だと思ってたのもあるんですけどね。ゾンは非常にロックな人でした。あと男は大抵が人でなしかキチガイで、女は一途で頭のちょっと弱い感じのしか出てこない偏った小説でした。


あと主人公がほぼ空気。お前いつからそこにいたの? とか聴きたくなるくらいに空気。主人公も雫まんまです。爆弾とか言うな。


あーでも間違った感じな気がしますけど楽しめました。とりあえず次はグミ・チョコレート・パインを読みたいです。

新興宗教オモイデ教 (角川文庫)

新興宗教オモイデ教 (角川文庫)

『ノルウェイの森 上・下 文庫版』(53・54/120)

  • 動機

村上春樹さんのはいつか読もうと思ってたのと、あるところでこの本の名前を聞いたから。

  • 感想

なんていうか、青春小説? っていうのが一番近そうな例えだと私は感じました。直子とミドリと主人公との。あと猿みたいにいつもまぐわってるのはどうかとも思いました。
文学とかそういうのはやっぱりよくわからないのですけど、それでも良かったです。文章の雰囲気とか、登場人物同士のやりとりを読んでるだけでも十分に。


あと読もうと思った原因のシーンを見つけて、「ああホントにこうなるんだ」みたいに思って、笑ってたのが一番の収穫っていうかなんていうか。楽しみ? とかそういうなのでした。


いやー良かったです。今度図書館に村上春樹全集? が置いてあったので読もうと思います。
ノルウェイの森 上 (講談社文庫)ノルウェイの森 下 (講談社文庫)